NIR(近赤外域)850 nmの透過率を上げるAR
液晶モニターなどで、光の反射防止に用いられるARコート(反射防止膜)技術。
このARコート技術は、特定の光の波長の透過率を増やすことにもよく利用されています。
今回はNIR(近赤外域)センサーなどで使用される、NIR(近赤外域)850 nmの透過率を上げることを目的とした、機能性材料(プラスチックシート)へのARコートをカスタムした事例をご紹介させていただきます。
光学用途の樹脂板(プラスチックシート)をご検討される際のご参考にしていただければと存じます。
1. こんなところで使われています
NIR(近赤外域)850 nmの透過率を上げる、光学用途の樹脂板(プラスチックシート)はこんなところで使われています。
|
|
2. 特徴
NIR(近赤外域)850 nmの透過率 約7.5%UP
機能性材料の両面に、850 nmの透過率を上げるカスタムコート(850 nmARコート)をすることで、NIR(近赤外域)センサーなどで使用される近赤外域NIR(850 nm)の透過率を約7.5%上げます。
NIR(近赤外域)850 nmの透過率
ARコートなし | ARコートあり |
約 92% | 約 99.5% |
※今回のNIR(近赤外域)850 nmの他、ご要望に応じて近赤外域のその他の特定の波長の透過率を上げるカスタムコート対応が可能です。
670・730・760nm以上を透過する黒色PMMAシート
機能性材料に670・730・760 nm いずれかの波長から透過させ、一定の波長の透過を抑制する内部・中身の見えない黒色のPMMAシートを選択して使用することで、透過させたい波長をカスタマイズできます。
3. 構成・光学特性
NIR(近赤外域)850 nmの透過率を上げるカスタムコートと、機能性材料(670・730・760nm以上いずれか透過のPMMAシート)の組み合わせによる構成・光学特性は以下となります。
カスタムコート | 光学特性 |
機能性材料 | |
参考値であり、保証値ではありません。
4. お問合せ
今回ご紹介させていただいた、NIR(近赤外域)850 nmの透過率を上げる目的以外にも、ご要望・用途に応じてカスタムコートと機能性材料を適切に組み合わせる事で、その他の波長に対応するなど、様々な樹脂板(プラスチックシート)製品をご提案させていただきます。
以下の豆知識でも、多様な事例を掲載しております。ご参照ください。
カスタムコートと機能性材料について、ご要望やご相談などございましたらお気軽にお問合せください。
弊社で検討の上、ご要望に適したご提案をさせていただきます。
※全ての画像はイメージです。