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コーティング豆知識

ダイコート

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ダイコート

1. ダイコートとは

ダイコートとは、スリットダイ(スロットダイ)からコート剤を押し出しながら塗工する方式です。
加工対象となるシート及びフィルムの表面にコート剤を塗工することで、本来ない特性を新たに付与させることが可能となります。
付与することができる特性は、コート剤によっても様々ですが、表面硬度を上げる(傷つき防止)、汚れ防止、撥水性向上などがあります。また、加飾性を付与するためのコーティングをすることもあります。

ダイコートは、シートや、フィルム(平面形状)への塗工が可能となり、密閉系の塗工方式で大面積へ安定的に高速塗工が可能な方法となります。


2. ダイコートの特長

ダイコートは、以下のような特長があります。

密閉系の塗工方式

コート剤がシート(塗工対象物)に塗布されるまで大気にさらされない方式となります。これにより、コート剤の濃度、粘度変化がなく、安定的な塗工が可能となります。

塗着効率が良い(高い)

ほとんど無駄なく塗着出来るため、スプレーコートと比較すると、コート剤の使用量を大幅に低減させることができます。

大面積へ均一な塗工が可能

スリットダイ幅サイズの塗工が可能となり、大面積へ均一な塗膜が得られます。



3. ダイコートの仕組み(シートへの塗工)

ダイコートによる塗工方法の仕組み、手順を説明すると以下の流れになります。

  1. コート剤をスリットダイ及び配管ラインに充填させる。
  2. シート(塗工対象物)を定盤に吸着固定させる。
  3. スリットダイが、シート表面に沿ってコート剤を吐出しながら動く。
  4. シートの表面に均一な塗膜が形成される。

※その後、乾燥、硬化工程を経て完了。

mame_2110_dai_01_top.png

4. 塗膜の均一化について

スリットダイ内部にはコート剤を滞留させるマニホールドという空間があります。マニホールドがあることにより、塗膜が均一化されることになります。
Wet膜厚の範囲は20μm以上が目安となりますが、コート剤の種類、シートの条件により異なる場合があります。

スリットダイの構造
mame_2110_dai_02_zu.png
ダイコートの中には塗料の供給方法を変更することで塗膜をさらに薄く、精密にコントロールできる方法も存在します。この方法は反射防止膜などの光学薄膜の塗工により適しています。

 


5. ニデックのダイコート

ニデックでは、ダイコート設備を使用したコート製品“Geolass(ジオラス)”、“Lequa-Wet(レクアウェット)”を製造販売しております。

Geolass(ジオラス)

高硬度・高耐擦傷性ハードコート剤Acier(アシェル)を塗工した樹脂シート

Lequa-Wet(レクアウェット)

湿式タイプのARコート(反射防止膜)付きPMMAシート

また、シートへのハードコート剤の受託加工も対応しております。

ダイコートを利用したハードコート製品、反射防止製品や、受託加工にご興味が御座いましたら、お気軽にお問合せフォームからお問い合わせください。

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