ハードコート加工において、ニデックでは塗工方法の1つとしてディッピングによる受託加工行っています。今回は、ディッピングの事例を2件ご紹介します。
「製品のキズを防ぎ外観品質を長く維持したい」「汚れをふき取りやすくしたい」などのお悩みを抱えている製品設計担当者様に、ご参考にしていただきたいハードコートの活用事例となります。
VR/ARゴーグル用のレンズは、一般的にデザイン、重量の観点から樹脂成形品で作られますが、樹脂成型品は擦りキズが入りやすく、表面にハードコートを塗工するケースがあります。また、レンズ自体も寸法安定性、面精度を求められるため、一般的なPMMA、PC以外の特殊な樹脂も使用されます。そのため、特殊な樹脂に密着性の良いハードコート剤や、外観品質や面精度の良い加工方法の選定が課題となります。
これは、あるVR/AR用ゴーグルメーカーの製品設計担当者様よりニデックへご相談をいただいた事例です。
ニデックの提案
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解説 |
項目 | 試験条件 | 結果 |
透過率 | JIS K7361-1 | 92.2% |
鉛筆硬度 | JIS K 7136 | 0.2% |
擦傷性 | スチールウール#0000, 1 kg荷重 100往復 | キズ0本 |
接触角 | θ/2法による | 106°(水) |
耐湿熱性 | 60℃, 90%RH, 1000 h | 異常なし |
特殊樹脂にも密着性がよく、優れた外観品質のハードコートが塗布されたVR/ARゴーグル用レンズを実現できました。ハードコート塗工先選定の悩みも、ハードコート剤メーカーである弊社受託サービス加工(ディッピングによる加工)を行うことで解決させていただきました。
車載用のCID(Center Information Display)やメーターパネルカバーは、PMMAやPC樹脂成形品となるため、ふきキズが発生し問題となることがあります。また、汚れも付きにくく、ふき取りやすいカバーにしたいという要望もあります。これらの対策としてハードコート加工が検討されますが、サイズが大型化し、横幅が1mサイズともなると対応できる加工メーカーも少なく、加工メーカーの選定も課題となっていました。そこで1mサイズのハードコートのディッピング加工ができるニデックにご相談をいただきました。
ニデックの提案
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解説 |
横幅1mサイズのパネルへのハードコート塗工(ハードコート付きパネル)が実現しました。
表面硬度も上がり、ふきキズが付きにくく、汚れも付きにくく、ふき取りやすいカバーパネル製品を実現できました。
ディッピングによる2種類のハードコート塗工事例をご紹介させて頂きましたが、このようにハードコート剤の販売に加え、ハードコート塗工の受託加工サービスも行っております。
プラスチックのキズ、汚れなどの対策に困っていることがありましたら、一度、ハードコート塗工をご検討してみてはいかがでしょうか。
各種用途に合わせたハードコート剤のご提案もしておりますので、ご相談ごとやご要望等ありましたら、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
※画像はイメージです。