ハードコートは “硬ければ硬いほど良い” は本当?

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「鉛筆硬度9Hなら一番硬くて安心」といったお声をいただくことがあります。しかし、ハードコート(プラスチック基材の表面硬度を上げるコーティング)においては、単純に硬度だけで性能を判断できない場面も多く存在します。 本記事では、ハードコートの硬度に関するよくある認識を整理しつつ、使用環境に応じて重要となる 硬度・密着性・耐久屈曲性・耐擦傷性などのバランス についてわかりやすくご紹介します。 フィルムや各種樹脂へのハードコートをご検討の際に、参考としていただければ幸いです。


1. よくある認識:鉛筆硬度9H=最強?

保護フィルム・シートなどに使用されているハードコートの仕様として、「鉛筆硬度9H」を指定されるケースは少なくありません。 鉛筆硬度は表面のキズに対する強さを示す分かりやすい指標であり、ハードコート選定の目安として有効な指標の一つです。 しかし、硬度だけを基準に選定すると、思わぬトラブルにつながることがあります。



2. 硬すぎると起こる問題|割れ・剥離のリスク

一般に、ハードコートは硬度を高めるほどキズには強くなりますが、その反面、ハードコート膜が脆くなりやすいという側面があります。
特にプラスチック基材では、


が繰り返し加わることで、クラック(割れ)や剥離が発生するケースも見られます。 実使用環境では、「硬さ」だけでは評価しきれない要因が多く存在します。



3. なぜ「硬さ」だけでは判断できないのか

ハードコートの耐久性を左右するのは、硬度以外に次のような要素があります。

密着性

基材としっかり結合しているかどうか

柔軟性

応力や変形に追従できるかどうか

基材との相性

基材特性に適した処方・配合設計か

これらが適切にバランスをとってはじめて、長期間安定して使用できるハードコートとなります。



4. 「本当に必要な硬度× 耐久屈曲性」という選択肢

そこで注目されるのが、必要な硬度を確保しつつ、実使用での耐久性を重視したハードコートです。
ただ最大硬度だけを狙うのではなく、


といった特性を重視することで、結果的に長寿命につながるケースもあります。
こうした考え方は、フィルムや薄板樹脂など、変形を避けられない用途で特に有効です。

ハードコートの硬度と耐久屈曲性の相関イメージ



5. 製品紹介| 高耐擦傷性× 耐久屈曲性を両立する Preveil N11PG

「必要な硬度 × 実使用での耐久性」という考え方を形にした、ニデックの高耐擦傷性ハードコート剤「Preveil N11PG(プリベール N11PG)」 をご紹介します。


ポイント



Preveil N11PGは、必要十分な鉛筆硬度を確保し、特に使用上重要である耐擦傷性(繰り返し摩耗)を強化させたUV硬化型のハードコート剤です。
フィルムや薄板樹脂など応力を受けやすい部材や、繰り返し触れられる部材など、耐擦傷性と耐久屈曲性(柔軟性)の両立が求められる環境でも、安定した性能を維持します。


特性

項目 試験条件 結果
PMMA
シート

2 mm
PET
フィルム

50 μm
膜厚 - 約10 μm 約5 μm
密着性 クロスハッチセロハンテープ剥離法(3回) 異常なし 異常なし
鉛筆硬度 JIS K5600-5-4(荷重750 g) 4H
擦傷性 スチールウール#0000, 1 kg荷重 10000往復 キズ0本 キズ0本
接触角 θ/2法による 105°(水) 105°(水)
68°
(オレイン酸)
68°
(オレイン酸)
耐久屈曲性 φ6 mm 外曲げ評価, 20万回 - 異常なし
φ2 mm 内曲げ評価, 20万回 - 異常なし

※ 塗工方法:バーコーター
※ 硬化条件:高圧水銀ランプ80 W/cm、積算光量 400 mJ/cm²
※ 特性は参考値であり、保証値ではありません

製品詳細はこちら

 



6. お問合せ

ニデックでは、用途に応じてお選びいただける多様なUV 硬化型ハードコート剤ラインアップをご用意しています。
ハードコート剤の選定や各種樹脂への塗工可否など、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。用途に合わせて、最適なご提案をさせていただきます。

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