ダイコートとは、スリットダイ(スロットダイ)からコート剤を押し出しながら塗工する方式です。
加工対象となるシート及びフィルムの表面にコート剤を塗工することで、本来ない特性を新たに付与させることが可能となります。
付与することができる特性は、コート剤によっても様々ですが、表面硬度を上げる(傷つき防止)、汚れ防止、撥水性向上などがあります。また、加飾性を付与するためのコーティングをすることもあります。
ダイコートは、シートや、フィルム(平面形状)への塗工が可能となり、密閉系の塗工方式で大面積へ安定的に高速塗工が可能な方法となります。
ダイコートは、以下のような特長があります。
コート剤がシート(塗工対象物)に塗布されるまで大気にさらされない方式となります。これにより、コート剤の濃度、粘度変化がなく、安定的な塗工が可能となります。
ほとんど無駄なく塗着出来るため、スプレーコートと比較すると、コート剤の使用量を大幅に低減させることができます。
スリットダイ幅サイズの塗工が可能となり、大面積へ均一な塗膜が得られます。
ダイコートによる塗工方法の仕組み、手順を説明すると以下の流れになります。
※その後、乾燥、硬化工程を経て完了。
スリットダイ内部にはコート剤を滞留させるマニホールドという空間があります。マニホールドがあることにより、塗膜が均一化されることになります。
Wet膜厚の範囲は20μm以上が目安となりますが、コート剤の種類、シートの条件により異なる場合があります。
ニデックでは、ダイコート設備を使用したコート製品“Geolass(ジオラス)”、“Lequa-Wet(レクアウェット)”を製造販売しております。
高硬度・高耐擦傷性ハードコート剤Acier(アシェル)を塗工した樹脂シート
湿式タイプのARコート(反射防止膜)付きPMMAシート
また、シートへのハードコート剤の受託加工も対応しております。
ダイコートを利用したハードコート製品、反射防止製品や、受託加工にご興味が御座いましたら、お気軽にお問合せフォームからお問い合わせください。